Web3(3.0)に関するキーワードはいくつもありますが、重要であろうと思われる項目をいくつか拾ってみました。
ブロックチェーン
ブロックチェーンの特性
分散型データベースである
プライマリサーバー―バックアップサーバーといった構造はなくすべてのサーバーに同じデータが保存されているP2P構造である。したがって、大きなデータを扱うことが不可能で、暗号資産のような、トランザクションの記録といった小さなデータしか扱えない(現実的でない)。
また、ブロックサイズとその生成時間に制限があり、データ変更(トランザクション)の時間とコストに影響を与える。また、ブロックチェーンの分岐(フォーク)やマイニングプールの寡占化といった課題もある。
非中央集権型(Decentral)である
参加者がそのシステムを信頼していなくても、安定的に動く。すべての参加者が同じデータを持つので、改ざんが起こりにくい。
書き込み専用・改ざん困難である。
トランザクションの意味合い
ブロックチェーンにおけるトランザクションは、あるアドレスから別のアドレスへデータを移行することである。トランザクションデータは、UTXO:Unspent Transaction Outputと呼ばれる「トランザクションを起こす権利」であり、入力アドレス、出力アドレス、価値からなる。
トランザクションが成り立つということは、そのトランザクションが含まれる「ブロック」がチェーンに追加されて、ネットワークに流通することである。
複数のトランザクションを一つのブロックにまとめて、ネットワークに流通させる権利を持っているのは、そのブロックを見つけた人(マイナー)だけである。
トランザクションデータは、未認証トランザクションとしてトランザクションプールに蓄積され、新しいブロックを見つけたマイナーがそのプールから任意のトランザクションデータを拾い上げてブロックにし、ネットワークに流通させる。
この際、トランザクションデータに記述された任意の「価値」の一部がマイナーの報酬として、手元に残る仕組みになっている。
マイニング
トランザクションデータをまとめたブロックは、その大きさが一定のルールのもとで決められている(初期のビットコインは1MB固定、現在は可変)。ただ、無制限にブロックを作ることが可能であれば、「一つのブロックチェーンが流通する」という前提が失われる。そこで、ブロック作成そのものに制限をかける。具体的にはそのブロックの持つハッシュ値に一定の条件を付ける。
その条件とは、ブロックに入れられたデータに一定のデータ「ナンス」(ビットコインでは32桁の二進数値)を付加して計算されたハッシュ値に制限をかける(ハッシュ値の頭3桁が000である、といった)もので、「ブロックを作る難易度」と呼びブロックヘッダに含まれている。難易度はそれぞれのブロックチェーンのシステムで自動的に調整される(ビットコインでは、おおむね時間で10分間に一つブロックが生成されるように調整されている)。
付加したナンスによって、どんなハッシュ値が生成されるかは、計算してみないと確かめられないから、正しいブロックを生成(見つける)ためには、ナンス値を変更させながら、計算を続けなければならない。この作業を採掘作業になぞらえて「マイニング」と呼ぶ。
l ブロックチェーンの分岐(フォーク)
l マイニングプールの寡占化
スマートコントラクトとDApp(分散アプリ)
https://www.shoeisha.co.jp/book/article/detail/230[i]
イーサリアムは、信頼性のあるコード実行を提供する、非中央集権的計算フレームワークです。ブロックチェーン上のコードは、トランザクションか内部のメッセージによって発動されます。トランザクションはブロックに含まれ、ハッシュパワーを使ってブロックチェーンの安全を確保するマイナーによってブロックチェーンに追加されます。
ブロック内にあるトランザクションは、スマートコントラクトを展開(デプロイ)させたり、既存のスマートコントラクトに、呼び出す関数の名前と引数からなるdataを渡します。
スマートコントラクトには第三者を介さずに信用が担保されたトランザクションを処理できるという特徴があるが、非中央集権ネットワークであるブロックチェーン上でDApp(Decentralize Application)に展開することで、ネットワーク内で分散的に検証され、透明で信頼できる方法を提供する。そして、ほかの組織から閉鎖したり検閲したりすることを避けることができる。
欠点は、
一つにはブロックの伝搬には、早くなったとはいえ15秒~30秒かかり、ブロックにトランザクションが入る前のトランザクションがネットワーク全参加者から見えること。
より高い手数料(ガス代)を設定したトランザクションのほうが先行されるといった特性か、商品付きパズルの解答とか、取引所への発注といった早い遅いで結果の変わってくるやり取りに影響が出る。
NFT (Non-Fungible Token:非代替性トークン)
画像や動画のURLが書かれたjson[ii]ファイルのそのURLをブロックチェーンに刻んだコントラクト(取引)。
l デジタルアート
l コレクタブル 似たような絵柄のNFTを大量(1万~)に発行すること。
l ゲーム
l メタバース
l 音楽
l ドメイン、金融、不動産
Json:「JavaScript Object Notation」の略で、「JavaScriptのオブジェクトの書き方を元にしたデータ定義方法」
DAO(Decentralized Autonomous Organization:分散型自律組織)
l プロダクト志向型DAO:ビットコイン、イーサリアム
l 目的志向型DAO:目的が達成されるまで存在する組織、中心となる部分がある。
DeFi(Decentralized Finance 非中央集権型金融)
手数料が削減されている
従来であれば、通貨の取引には中央管理者が必要でした。しかしブロックチェーン技術の台頭により、金融機関など中央管理者が必要とされなくなったのは先にお伝えした通りです。これまでは管理する金融機関に手数料を支払う必要がありましたが、仲介者が不要になったため手数料が削減されています。金融機関の仲介が不要になったということは、当事者が直接できるようになったということ。そのような背景があり、手数料が安くなくなったのです。
場所に縛られない
金融機関など中央管理者が不要になったということは、口座開設時の審査がなくなったということです。そのため国や地域などに関係なく、取引できるようになります。世界中には銀行口座を所持できない方が数十億人もいると言われています。今後DeFiが世の中に浸透していけば、場所などに縛られず取引する人口が増えていくでしょう。
https://www.maneo.jp/media/cr-defi-what/[iii]
DeFiのデメリット
ガス代と言われる利用手数料が高騰する恐れがある
補償制度が適用されないため、責任の所在が利用者にある
将来的に政府によって規制される可能性がある
DeFiの中央集権制
DeFi時代は分散型であるが、暗号資産と法定通貨との交換については取引所がかかわっているので、集権的である。取引所自体は、DeFi自体ではないのでブロックチェーンの信頼度に裏付けられているわけではない。
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