トマス・モアのユートピア第2章[役人について]

家族長・主族長

30家族ごとに一人の役人が毎年選出され家族長と呼ばれる。なお、家族長は男である。

10人の家族長は、一人の役人の下にたち、その役人は主族長と呼ばれる。主族長も毎年選挙で選ばれる。

結果、一人の主族長の下に300人の家族が存在する。

市長

市長を選ぶには、総数200人からなる全部の家族長が市長を選挙する旨の宣誓をする。そこで、市の四つの区の一般人民からそれぞれ一名、合計4名の候補者が市の議会に推され、その中から市長一名を秘密選挙によって指名する。

市長は専制の嫌疑で退けられない限り終身職である。

市会

市会は、主族長の参加からなり、最低3日ごとに行われる。

市会には、いつも二人の家族長を毎日新しい顔ぶれになるように参加させる。

市会の議題は、提案したその日には討議論争せず次の市会まで延期される。そして、大小に問わず三日間は市会で議題に供せられ討論されなければ新しい法制化はされない。

陰謀のたくらみを避けるため、市会または、一般選挙場以外のところで、一般の政治について多少でも協議することは死刑をもって禁じている。

重大な問題は、まず家族長にもたらされ、家族長は各受け持ちの家族達に伝え、家族内で十分協議した後、その成案を市会に提出する、という経緯を取る。

時としては、問題が全島会議に持ち出されることもある。

首都アモーロートには、毎年ほかのあらゆる都市からおのおの3人の学識経験者である長老が国家の共通問題を議論するために集まる。


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