シェアードメディアというメディア理解が提唱されていますが、何を持ってシェアドメディアとするかという議論はあまりされていません。現在提唱されているシェアドメディアの三つの様態をまとめました。
それは、情報の流れ方の違いから見たもの、コンテンツから見たもの、そして情流の場を視点に置いたものです。
シェアードメディアというメディア理解が提唱されていますが、何を持ってシェアドメディアとするかという議論はあまりされていません。現在提唱されているシェアドメディアの三つの様態をまとめました。
それは、情報の流れ方の違いから見たもの、コンテンツから見たもの、そして情流の場を視点に置いたものです。
ソーシャルメディアを意識したメディア把握にはForresterモデルがある。これは、メディアをPaid、Earned、Ownedの3つに分類するもので、横山(2010)によってトリプルメディアと邦訳され日本でも普及した概念となっている。ForresterモデルでのEarned Mediaは、広告として露出するのではなく無償で自社を扱ってもらうという従来のPR用語の一つであり、ソーシャルメディアで生成されるWord-Of-Mouse(クチコミ)に進化したと説明され、二つの側面が示されている(Corcoran,2009)。
Bartholomew(2010)は、Forresterモデルを引き合いに出して、そこで定義されているEarned Media(以下Forrester-Earned Mediaと表記)をEarned MediaとShared Mediaに明示的に分けた。そして、新聞などの伝統的メディアやブロガーの積極的な取り組みで成り立つものをEarned Media、SNSのような受動的・反応的な情報からなるものをShared Mediaと分類した。下記に、PESOモデルにおける各メディアの解説を邦訳すると共に、そこから考察される情流の特性を列記する。なお、以下Earned Mediaと表記する場合PESOモデルでのそれを指す。