googleがジャーナリズムを評価するとすれば。google Trust Project

MediaTrust.JPGNewsPicksで、ONA15報告レポートが掲載されている。
https://newspicks.com/news/1203630/body/
第2回目は、「Google Newsのトップが語るジャーナリズムとテクノロジーの共生」と題されている。
そのなかで、リチャード・ギングラス氏は、「Trust Project」(報道機関の倫理方針や記事作成過程などの透明性を高め、メディアの信頼を再構築するプロジェクト)への質問に下のように答えている。

"(Trust Projectは)存在している質の高いジャーナリズムが認識されるにはどうすればいいか、ということです。"

そして、質の高いジャーナリズムの定義として、下記のような状況を例示している。

"(前略)彼は3カ月におよぶISISに関するプロジェクトを終えたところで、3週間も編集者や弁護士に検証してもらって、明日記事が出ると言いました。
でも、彼は「数時間もすれば何百もの(大した努力なしに作られた)模倣品が出るだろうね」ともこぼしたのです。私は彼の作品が、あらゆる場所に行き多くのインタビューをこなし、編集者のチェックをクリアした結果だとわかりますが、読者はそんなこと知りません。"

さて、この彼の動きを、googleはどれほど把握できる能力をもつのか、各サービスと紐づけて考えてみる。

全体のプロジェクト管理は、「カレンダー」で把握。取材活動全般は、カレンダー内にすべて記述することができる。
取材先とのアポイントメントは、「gメール」を参照すれば一目瞭然。
実際に現地に赴いたかどうかは、スマートフォンの「マップ」位置情報を追いかければ、「いつ・どこで・だれと」会ったのかも把握できる。ちなみに、搭乗した飛行機の便名や、宿泊したホテルの地図上の位置も予約確認メールから拾い出すことができる。ユーザーにはリマインドメールを送るサービスも提供している。
さて、取材した結果の記事作成の様子は、彼が「ドキュメント」を使えば、どれほどの時間をかけ、何回の校正をしたのかを把握するのはさほど難しくない(どの文字を代替したのかも!)。
参照した文献は「検索」や「スカラー」を、「翻訳」を通して自国語化した文章も確認できる。
彼の撮った写真も「Photo」経由で撮影場所の緯度経度を含んで把握できる。(パクリ写真かどうかも、「画像検索」でチェックできるのは言うまでもない)
草稿から、最終稿までの編集者のチェックプロセスも、「ドキュメン共有」での共同編集状況を見れば、どれほどの手間がかかっているのかも取得することができる。まさに、記事が一本出来上がるまでのすべての状況をgoogleはデータとして把握することができるのだ。

発行されてからの記事の価値計測は、それがweb上に発行されていさえすれば、googleの本業の範囲である。
弱点としては、ソーシャルメディアを通じたオーディエンス評価(誰が評価しているのか)が弱いところだろう。

さて、このようにgoogleは「質の高いジャーナリズム」評価するためのデータはそろえることができる。

あとは、社会に受け入れられる評点を生成するためのアルゴリズムだ。

ギングラス氏がアルゴリズムの秘匿について語った一文が印象的だ。

"アルゴリズムはとても複雑で常に変化し続けますが、すべての人に私たちの取り組みを開示することで、結果をチェックしてもらい、グーグルが間違ったことをしていないかがわかると考えています。"

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