「2012年(平成24年)日本の広告費」で見えた広告業界の大変革のきざし。

電通発表の2012年日本の広告宣伝費は、各メディアで取り上げられているので、詳細をここに表記する必要はありません。
総額は5年ぶりにプラスになり、2010年の総額を越えた事は喜ばしいことです。媒体別を見てもマスメディア(ネット含む)ではラジオ(99.9%、前年比:以下同)を除けば全媒体プラス。プロモーションメディア全8項目のうちでも、フリーペーパー・フリーマガジン(92.8%)、電話帳(88.2%)以外はすべて伸びました。
さて、今年の発表で、広告業界の広告主、広告代理店、媒体社が特別に注目しなければならないのは、インターネット広告費の媒体費における小分類の変更です。
発表資料の説明を一部転記します。

---------------------------------------------------------------
■インターネット広告媒体費における小分類の変更について
(前略)業界構造の変化に伴い、従来の発表で採用していたモバイル広告、検索連動広告、という小分類が業界実態に適さない面が出てきた。(略)デバイスを基点とした小分類は今後発表では用いないこととする。
運用型広告とは、膨大なデータを処理するアドテクノロジーを活用したプラットフォームにより、広告の最適化を自動的にもしくは即時的に支援するような広告手法のこと。検索連動広告、新しく登場してきたアドエクスチェンジ/SSP/DSPなどが典型例。また一部のアドネットワークもこれに含まれる。なお、枠売り広告のほか、タイアップ広告やアフィリエイト広告などは、運用型広告に含まれない。
---------------------------------------------------------------



そこで、発表している数値をもとに、インターネット広告媒体費の2011年と2012年の内訳をグラフにしたものが下です。
ネット媒体.jpg
運用型広告は、2011年のシェア46%から2012年は過半(51%)と伸ばしています。ディスプレイ広告などは売上げ規模を3%ほど落としています。

さて、この市場環境の中で、それぞれのプレーヤーにおける課題を少し考えて見ます。

【広告主】
DSPの効率運用によって、マスメディアと、自社メディアを巡ってのオーディエンスの行動を捉えて、広報を含めたより効果のあるマーケティング活動を行っていく課題があります。まずは、リターゲティングcokkieの管理とオーディエンスターゲティングについてのインサイトが求められていると思います。

【媒体社】
SSPへの対応は急務です。「より高い価格で広告枠を売る」ことは、旧来のメディア広告事業とは比較にならない大きな課題を媒体社に突きつけています。運用に失敗すれば、自社を安値で叩き売るようなことになってしまいます。これからは、広告主と媒体社はダッシュボードを挟んで真正面勝負をする時代になるのです。

【広告代理店】
上に転載した注記の文章を読んで「なるほどね」と理解できない方が経営層にひとりでもいらっしゃる広告代理店は、多分、退場ですね。


  • entry46ツイート
  • Google+

PageTop