2010年の日本の広告費

2011年2月22日に電通が2010年の日本の広告費を発表しましたので例年に準じてあげることにします。

2010年のメディア別広告市場(電通発表値抜粋:単位億円)
前年比
全体 58,427 98.7% -795
新聞 6,396 94.9% -343
テレビ 17,321 101.1% 182
雑誌 2,733 90.1% -301
ネット媒体費 6,077 111.5% 629
ネットのうちディスプレイなど 4,042 108.1% 304
    ネットのうちPCリスティング 2,035 119.0% 325

なお、ネット広告は「ネット媒体費」を従前からあげておりますのが、これは、ネット制作費(2010年度は1,670億円、前年比103.0%)のなかに webサイトの制作費が含まれているからで、Payed Mediaの市場とOwned Media市場が混在するという判断から、少なめに出る数値を使っています。

ネット制作費を含めた、インターネット広告費は7,747億円で前年比109.6%と新聞広告費を大きく上回っています(120%以上)。

ラジオ広告費も従前から上げておりませんのは、市場的にサイズ自体が小さくなり、縮小傾向であるからです。(ラジオ1,299億円、前年比94.8%。) 逆に、2010年は衛星メディア関連広告費が円、前年比110.6%の784億円となってきていますので、地上波完全デジタル化以降のテレビ広告市場を見ていくためには、こちらを注意しなければならないかもしれません。

日 本の国内総生産が年ベースで、3年ぶりにプラスに転じたように(エコポイントとかもろもろの財政支出があったとはいえ)、景気の底打ち感が感じられる最近 ですが、広告市場も、前年比-1.3%で2011年以降上昇に転じる可能性を感じられる数字が出ているのは、業界のリーダーである電通の「不透明ながらも頑張りたい」という意気込みが感じられることであります。

さて、本年少し視点を変えて、マス4媒体(新聞+テレビ+雑誌+ネット)の市場規模について考えてみたいと思います。

ここで、新聞+テレビ+雑誌+ネットを従来の新聞・ラジオ・テレビ・雑誌のマス4媒体という呼び方に変えて「新マス4媒体」と呼ぶことにいたします。

この新マス4媒体のこの4年間の市場規模を同じく電通発表から拾いますと、下記のようになります。

(単位:億円)

2007 2008 2009 2010
新聞 9,458 8,276 6,739 6,396
テレビ 19,970 19,092 17,139 17,321
雑誌 4,587 4,078 3,034 2,733
ネット媒体費 4,593 5,373 5,448 6,077

40,615 38,827 34,369 34,537

合計の売上規模は、2007年から下げてきましたが、2010年には、前年プラスに転じています。といっても、0.4%の伸びではありま すが、日本の広告全体が2010年マイナスを脱していないことから、新マス4媒体が伸びたということは、広告市場も底打ちから成長に転じるきざしなのかも しれません。

また、ここ4年のシェアの推移を見ると、改めて確認するまでもなくネット広告のシェアが増えています。



媒体シェア.jpg
テレビ広告のシェアは 基盤として大きいのですが、新聞と雑誌という「文字メディア」の広告市場の縮小分を、同じく「文字ベースメディア」であるネットメディアが埋め合わせてい るといった状況が見て取れます。

日本の広告業界の再構築の中で、事業を継続していくため、扱い商品のポートフォリオを考える上で参考になる数値だと思います。


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